ホワイト企業?日本たばこ産業(JT)の年収と福利厚生

工場 食品メーカー

たばこが事業の中核で、食品、医薬品事業も展開しており、(飲料事業は撤退) M&Aで海外たばこ事業拡大中の日本たばこ産業の年収と福利厚生、残業時間・有給消化率等のワークライフバランス、リストラの有無等調査しました。

医薬品や食品事業にも進出していますが、セグメント別の売上構成をみるとほぼたばこ専業の会社といって差し支えないかと思います。

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日本たばこ産業(JT)の年収・勤続年数の推移

有価証券報告書の提出会社の状況より日本たばこ産業(JT)の収入状況のデータを集計・グラフ化しております。

従業員数 平均年齢 勤続年数 年収
2009年 8908人 42.6歳 21.6年 874万
2010年 8961人 42.8歳 21.6年 877万
2011年 8928人 43.0歳 21.7年 856万
2012年 8936人 43.4歳 21.9年 860万
2013年 8925人 43.6歳 22.0年 868万
2014年 8915人 44.4歳 21.8年 875万
2015年 7549人 42.5歳 19.1年 891万
2016年 7298人 42.0歳 18.6年 899万
2017年 7336人 42.4歳 18.5年 857万
2018年 7457人 42.7歳 18.3年 822万
2019年 7464人 43.0歳 18.3年 855万

2016年までは高水準を維持していますが、2017年以降はやや低下傾向にあります。
2015年に早期退職を行いましたが、早期退職の効果が出て業績がよくなったためか年収が上昇していますが、それ以降は国内たばこ事業の業績不振から
早期退職が行われたというのは、2014年から2015年にかけて従業員数が大幅に減少しており、勤続年数も大幅に減少していることから読み取れます。

日本たばこ産業の年収・基本給・退職金等の待遇

給与

大卒初任給  235,040円

修士卒初任給 254,815円(24歳)

博士卒初任給 281,596円(27歳)

上記は東京勤務の場合の地域手当を含む。

*基本給 + (地域手当)  地域手当は勤務地によって異なりますが基本給の0〜13%程度です。営業は営業手当が出ます。

又、博士の初任給を開示している大手企業は、若手での大まかな月給を把握できます。JTは27歳で基本給28万程度と大手メーカーとしては平均的な水準です。ただし、ボーナスは6カ月程度(概ね5カ月~7カ月程度で業績により変動)と高めのため、平均年収は高めになります。

上記の修士、博士の給与からすると昇給額は、毎年約8,000円~9,000円程度でしょう。

■住宅手当

賃貸住宅に居住した場合、家賃月額の最大70%を補助(上限あり)

独身の場合は10万円、既婚の場合は18万円を上限とし、最大70%の補助と

住宅補助はかなり充実しております。

ワークライフバランス

■休日について

9:00〜17:40

週休2日制(土・日)、祝日、創立記念日、年末年始休日(5日)、夏季休日(5日)、
年次有給休暇(初年度10日、2年目以降20日、繰り越し可、最高40日まで)、慶弔休暇

夏期休暇は、有給を利用して取得という企業が多いですが、有給休暇と別に5日が付与される等休日も充実しています。

転職口コミサイトを見る限りは、大企業にありがちな激務ではなく、有給も問題なく、取得することができかなり恵まれているようです。パソコンでのログオン/ログオフ時刻を上司が確認しつつ勤怠管理を行えるシステムを導入しており、サービス残業等は発生しにくい状況かとおもいます。又、有給休暇消化率が以下の通り、100%に近くホワイト企業といえるのではないでしょうか。

たばこ業界自体が規制産業であり、過度な売り込みをする必要もないため、比較的まったりしているというのは、想像通りです。

転職口コミサイトでの残業時間も19時間程度と下記の数字と整合しています。

20時間ぐらいが夕食時前に帰ることができて、ちょうどいいのかなと個人的には思います。

2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 2015年度
所定外労働時間実績 約19時間 約19時間 約17時間 約16時間 約19時間
(1カ月平均)
年次有給休暇取得率 約79% 約82% 約83% 約99% 約83%
長時間労働者数 86人 99人 100人 87人 61人

https://www.jti.co.jp/csr/policy/human_resources/workplaces/index.htmlより作成

長時間労働者数については、法定労働時間外および休日労働時間の合計が100時間を超えた者の年間の延べ人数を指すという注記があります。

やはり大企業ですと部署によって忙しい部署は必ずありますが、延べ人数なので、特定の方が複数回カウントされていることを考えると直近の人数は少ない方かと思います。

最近は、中途採用も活発になってきているとはいえ、まだまだ最初に勤めた会社に定年まで勤務するケースが多いですので、色々な情報元から情報を調べることをおすすめします。

日本たばこ産業(JT)の福利厚生等

■福利厚生
ウェルボックスに委託しています。年間数万円のポイントが付与され、各自好きなメニューを選ぶスタイルです。

近年は、福利厚生を外部の企業にアウトソースするという流れが加速しており、JTもそのケースのようです。従業員側も一律会社が保有している保養所を利用するよりも外部のホテルを利用して補助を受け取る方が理に適っているかと思います。

■労働組合の有無。
有。有価証券報告書に記載があります。労働組合があると雇用の安定性は増しますが、組合員の給与の差は出にくくなる傾向があります。

■社員食堂の有無。

有。JT本社ビルには社員食堂があります。620円程度と格安というわけではないようです。

JTは転勤はあるの?

転勤があるかないがでいえば大企業であるため、総合職での採用であれば転勤の可能性はあります。どの程度の可能性でというのが問題です。
有価証券報告書の主要な設備の状況にそのヒントがあります。

事業所名 場所 セグメント 従業員数 比率
北関東工場 栃木県 国内たばこ 408 6.3%
東海工場 静岡県 国内たばこ 317 4.9%
関西工場 京都市 国内たばこ 476 7.3%
九州工場 福岡県 国内たばこ 265 4.1%
たばこ中央研究所 横浜市青葉区 国内たばこ 82 1.3%
医薬総合研究所 大阪府 医薬 595 9.1%
本社 国内たばこ事業 管理業務 1,476 22.7%
支社(15支社) 全国 国内たばこ 2,890 44.4%
6,509 100.0%

上記は、2016年度のJTの有価証券報告書の主要な設備の状況から作成した表です。

ここからいえることは、本社(東京都)の比率は20%ちょっとであり、多くの方は工場や全国各地(15支社)にいくことになります。本社は、管理系の職種であり、人事や経理、総務といった職種の方がいくことになり、営業は多くの方が地方になると推測できます。

支社にも管理系の職種がもちろん必要ですが、人事や経理、総務といったコーポレート系の職種は、それほど転勤が多くないといえます。

リストラ実施したことがある?

JTはこれから記載するようにかなり業績的にも財務的にも余裕がある会社ですが、実は早期退職を行ったことがあります。
2015年度に行った早期退職制度は、1,915名で591億程度なので、一人当たり3,000万円超の割増退職金が出たことになります。割増退職金分で3,000万超ですから、通常の退職金も含めると5,000万超になり、今のご時世としては高待遇です。

最高益の余力のある時にリストラをやったので、しっかりとした金額を払うことができたといえます。

国内のたばこ事業は衰退していくでしょうから、今後は海外事業を伸ばせる人材が採用されるでしょう。
リストラをやっていることはネガティブですが、考えようによっては年齢層が高め管理職層をリストラしているので、今後入社する若手にとってはプラス要因と考えることもできます。

日本たばこ産業(JT)の業績推移

業績概況

決算期 売上高 営業益 経常益 最終益 1株益 営業利益率
2015.12 2,252,884 565,229 565,113 485,691 270.5 25.1%
2016.12 2,143,287 593,329 578,237 421,695 235.5 27.7%
2017.12(予想) 2,110,000 560,000 402,000 224.5 26.5%
業績・財務ハイライト JT

出典:https://www.jti.co.jp/investors/individual/finance/index.html

業績・財務ハイライト JT

出典:https://www.jti.co.jp/investors/individual/finance/index.html

業績は順調に推移しており、安定感があります。

又、営業利益率も25%を超えており、参入障壁のある優良なビジネスを持っているといえます。

タバコというと健康志向が広がる中で衰退産業というイメージがありますが、M&A等で海外たばこ事業を強化することで業績を維持しています。

企業の収益性を見るときは、連結の業績を見た方がいいですが、会社の待遇をみるときは合わせて単体決算の業績も見る方がいいです。その就職しようとしている会社が稼いているのか、それとも子会社が稼いでいるのかがわかります。

単体決算の業績からみた指標は以下の通りです。

一人当たり売上高 99,929,570円

一人当たり経常利益 27,849,000円

一人当たり給与/一人当たり経常利益  32.0%

給与が高めの企業はその給料が支払われるだけの業績をあげられるかという視点が必要ですが、JTの場合は一人当たり経常利益をみても2千万円代後半と業績の範囲内で無理のない給与額が支払われていると想定できます。

これから大きく給与が削減される可能性は低いのではないでしょうか。

セグメント別の業績

たばこ事業、医薬事業、加工食品事業が主な事業内容です。どの事業部に配属されるかでボーナス等の条件も変わってくるかと思いますので、セグメント別の利益率や将来性等事前に確認しておく必要があります。

ほぼ売上、利益ともにたばこ事業が占めています。

どこの事業部に入社するのかについて検討するうえで会社が将来的にどこのセグメントをのばしてきたいと考えているのか会社の戦略を理解することも必要です。

国内たばこ事業

従業員数 9,486人(連結)(内、本体社員5,806人)

売上収益 6,842億円

調整後営業利益 2,602億円

営業利益率 38%

一人当たり営業利益 0.27億

⾼い競争優位性を保持する利益を稼ぎ出している中核事業といえます。

国内事業は、人口減と健康意識の高まりで紙巻たばこの需要が減少していく中で厳しい環境ですが、依然として高い収益性を保っています。電子タバコでは、フィリップモリス社のiQOSの独壇場となっており、JTはE-Vaporで追い上げようとしていますが、iQosは本体が1万円程度であり、ヒートスティックを入れ替えて使う方式のため、1回慣れてしまうと中々乗り換えが難しい側面があるかと思います。簡単に追い上げることは難しいでしょう。

一人当たり営業利益をみると3千万近く稼いでおり、余裕を感じられます。

海外たばこ事業

従業員数 26,558人

売上収益 11,992億円

調整後営業利益 3,362億円

営業利益率 28%

一人当たり営業利益 0.12億

国内事業と比べて、収益性は低いようです。ただし、国内たばこ事業は、国の健康政策や人口の減少で伸びていくことは想定しづらいため、今後は海外での成長を目指すしかないかと考えられますので、今後会社としては強化していく事業でしょう。

海外については、M&Aで海外の企業を買収することが考えられ、語学力や企業買収に関する法務・会計・税務の知識をもった人員が重宝されるということが考えられるかと思います。

医薬事業

従業員数 1,850人(本体社員746人)

売上収益 872億円

調整後営業利益 97億円

営業利益率 11%

一人当たり営業利益 0.05億

これから伸ばしていこうとしている段階でまだ収益貢献の程度は低いです。

加工食品事業

従業員数 5,683人

売上収益 1,641億円

調整後営業利益 50億円

営業利益率 3%

一人当たり営業利益 0.008億

加工食品事業は利益率が低く、すべて子会社でやっている事業です。飲料事業のように将来売却の可能性もあるかと思います。JT本体に入社した方はあまり気にする必要はないのではないでしょうか。

セグメント別にみると国内たばこ事業が営業利益率38%と圧倒的に高く、加工食品事業が3%と圧倒的低いことがわかります。国内たばこの販売数は低迷しておりますが、いまだに金のなる木としてJTの稼ぎ頭です。

まとめ

上記のように総合商社や大手金融機関に年収面では劣るものの、年収面、休日面、福利厚生面、労働強度面の総合バランスに優れており、メーカーですとトップ水準の高待遇でホワイト企業といえるでしょう。

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