三洋貿易の年収、福利厚生、企業年金、有給消化率等のワークライフバランスを調査しました。三洋貿易は、三井物産から独立した化学専門商社で創業60年以上のニッチな事業分野で安定的に成長した企業で有名な大企業ではないですが、隠れ優良企業です。
有価証券報告書と会社のHP等から待遇を探るデータを調査しています。
三洋貿易の年収・勤続年数の推移
有価証券報告書の提出会社の状況より三洋貿易の年収・勤続年数のデータを集計・グラフ化しております。
年 | 従業員数 | 平均年齢 | 勤続年数 | 年収 |
---|---|---|---|---|
2009年 | 158人 | 41.9歳 | 14.1年 | 732万5000円 |
2010年 | 153人 | 42.0歳 | 14.1年 | 746万2000円 |
2011年 | 152人 | 41.8歳 | 13.9年 | 892万5000円 |
2012年 | 151人 | 41.6歳 | 13.2年 | 882万1000円 |
2013年 | 166人 | 40.9歳 | 12.5年 | 880万4000円 |
2014年 | 164人 | 40.5歳 | 11.7年 | 875万円 |
2015年 | 177人 | 40.6歳 | 11.1年 | 905万円 |
2016年 | 188人 | 40.3歳 | 10.8年 | 892万円 |
2017年 | 193人 | 40.3歳 | 10.7年 | 933万 |
ここ9年では平均859万(732万~933万)で推移しています。
リーマンショックの影響で2009年には732万でしたが、
直近の2017年には業績好調を受けて平均年収が900万を超えています。
業績により賞与が大きく変わる企業といえます。
又、勤続年数が2009年には14.1年だったのが、2017年には10.7年と短くなっているのが気になるところです。従業員が158名→193名と増えており、新卒入社等若い人が増えたから勤続年数が短くなったのか、それとも激務や雰囲気がわるく勤続年数が短くなったのか気になるところです。
三洋貿易の年収・基本給・退職金等の待遇
三洋貿易の給与
初任給 | 2016/4月 | 2017/4月 | ベア額 |
---|---|---|---|
総合職 | |||
大卒 | 218,750円 | 225,000円 | 6,250円 |
院了 | 248,750円 | 253,750円 | 5,000円 |
エリア総合職 | |||
大卒 | 206,250円 | 211,250円 | 5,000円 |
院了 | 234,375円 | 237,500円 | 3,125円 |
一般職 | |||
大卒 | 190,625円 | 190,625円 | 0円 |
大卒は、22万台と高め、院卒も25万と製造業と高めの水準となっています。
2016年と2017年の初任給を比べると大卒では6,250円のベアを行っています。
人手不足ですので、流れとしては若手に厚く処遇する方針かと思います。
総合職のほかには、勤務地を東京に限定したエリア総合職もあり、給与は劣りますが、地方に転勤ができない方にはこういった制度はうれしい制度です。
■年収例(参考)
あくまで口コミを参考にした例なので、実際の年収は評価や配属により異なりますので、参考程度にとらえてください。
26歳/年収500万円
28歳/年収590万円
30歳/年収680万円
32歳/年収720万円
34歳/年収790万円
36歳/年収800万円
38歳/年収840万円
上記に、残業代と業績によっては業績賞与の支給があるようです。
総合商社に比べると給与は劣りますが、専門商社や他の業界と比べると高水準になっています。メーカーに比べ若い時に比較的年収が高いのが特徴といえます。
マイナビにも30歳時年収600万以上(2018年1月現在)との表記があります。
管理職に上がるのは遅いとのことですが、35歳頃には年収800万程に到達することから不満ない水準なのではないでしょうか。
三洋貿易の企業年金
三洋貿易の年金制度は、退職一時金制度と確定拠出年金制度の2本建てとなっています。
定年は60歳となっており、50%が確定拠出年金となっている模様です。
費目 | 金額 | 一人当たり |
---|---|---|
勤務費用 | 52,219 | 160,181 |
確定拠出年金拠出額 | 38,876 | 201,430 |
計/人数 | 326 | 361,611 |
残高 | 712,322 | 2,185,037 |
単体従業員数 | 193 |
単純計算はできませんが、勤務費用は16万、確定拠出年金の拠出額は会社によっては独自の企業年金があったりしますが、当社は金業年金はないようで、大手企業に比べると退職金、年金では劣るかもしれませんね。
上記、確定拠出年金は子会社にはないようですので、単体の従業員数で割って算出しています。そうすると単純平均で一人当たり年間36万程の積立にはなっているようです。
三洋貿易の残業時間とワークライフバランス
■休日について
完全週休2日制(かつ土日祝日)
休日日数120日
完全週休2日制で年間休日も120日以上と基準は満たしています。
又、有給休暇は初年度から20日付与されるようで、こういった点からも従業員を大事にする会社かどうか判断することができます。
■有給休暇の消化状況
有給休暇は、2016年度実績で12.8日と消化率60%を超えています。
忙しい専門商社としては高い方ではないかと思います。
有給休暇は初年度より20日付与され、恵まれています
■労働時間と残業時間
9:15~17:15(お昼休み12:00~13:00)
勤務時間は、9時15分~17時15分となっており、所定労働時間は7時間です。
法定は8時間ですので、ここから見てもホワイト感がでています。
残業時間については口コミサイト等見る限り20時間前半と激務ではないようです。
三洋貿易の福利厚生等
■福利厚生
社宅制度有り
通勤手当(全額実費)時間外手当
その他該当者に各種手当支給(家賃補助等)
社宅や住宅手当等制度は整備されているようです。
■労働組合の有無。
有。従業員107名が加入しています。一般的に管理職になると労働組合から抜けることになります。
本体の従業員数は193名なので、ここから推測すると86名程が管理職で管理職比率は45%とかなり高い水準になっています。若手やこれから入社する方は上が詰まっていて管理職への昇進が難しくなるリスクがあります。
三洋貿易は転勤はあるの?
東京、大阪、名古屋(入社配属時)※入社配属以後、国内・海外の当社拠点への転勤あり。
入社配属は、東京、大阪、名古屋といった大都市圏ですが、その後他の拠点に転勤があります。ただ、従業員が5,000人を超すような大企業と比べて三洋貿易は連結で300名程度の会社なので、ある程度転勤先は読めます。
本体勤務であれば、本社(東京)か大阪支店、名古屋支店、子会社や海外拠点に出向であれば
子会社がある埼玉県や神奈川県がありますが、辺鄙な地方勤務の可能性は低そうです。
海外であればアメリカや中国、インドその他アジア地域が考えられます。
可能性としては東京勤務か海外勤務の可能性が高い会社かと思います。
三洋貿易に就職するには?
新卒の採用実績(単位:名)
2013 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | |
---|---|---|---|---|---|
総合職 | 3 | 2 | 4 | 5 | 7 |
エリア総合職 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
一般職 | 5 | 2 | 2 | 0 | 2 |
計 | 9 | 4 | 6 | 5 | 9 |
採用人数は少なく毎年5~10名程しか採用しておりません。
中途採用の求人については、ちょくちょく出ているのを見かけます。
開発営業(高級車のモデルチェンジを見据えた技術提案)や科学機器の営業等営業の求人が多く、技術系の商社であるため、理系のバックグラウンドを持つことや英語力が求められていることが多いです。
海外展開を進めていることを考えても語学力がある人材や近年M&Aを積極的にすすめていることからM&A関連の経験を積んだ人材が重宝されそうです。
まとめ
有名な企業ではありませんし、大企業という規模ではありませんが、直近では平均年収が900万を超えており、ニッチ分野に特化した隠れ優良企業といえるかと思います。
業績や企業の詳細については、
【隠れ優良企業】三洋貿易の業績と将来性 ニッチ分野に特化した専門商社を御覧ください。
初年度から有給が20日付与される点や労働時間が1日7時間であることから見てもブラック企業とはいえません。こういったあまり知られていないが、優良企業を狙ってみるのも一つの手です。
【隠れ優良企業度 ★★★★☆】
隠れているかというと専門商社を狙っている人間は知っている会社であり、難易度は高いかと思います。ただ、大手総合商社等に比べると倍率も低く、給料もかなり高い方です。
専門商社を狙っていないが、海外で働いてみたい方や商社の中でも激務過ぎない会社がいいという方には向いているかと思います。隠れ優良企業度は5段階評価で4とします。
ニッチ分野に特化した専門商社への転職を目指す場合のおすすめの転職エージェントを下記で紹介しています。
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