これが真の初任給ランキングだ!~間違いだらけの初任給ランキングを切る

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初任給ランキング 初任給ランキング

各社から初任給ランキングが出されておりますが、会社名をみてみると外食やマンション販売会社が含まれており、違和感を覚えました。

注意書きにも書いてあるように一律の残業手当が含まれているケースがあったりあまり実態を表していないもののようにみえましたので、就職や転職に役立つものとなるようより正確な初任給ランキングを作ってみました。

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日経新聞社のランキング

まず日経新聞が出している2018年初任給ランキングをみてみましょう。
下記表は日経新聞のランキングを元に残業手当の有無という欄を追加したものです。
残業手当の有無は×は支給なし、△は一定時間が含まれており、超えた分は支給、〇は別途支給です。各社のホームページを見て、その記載から客観的に判断していますが、就職や転職の際には必ずご自分の責任で条件を確認してください。

順位 社名 初任給  業種 残業手当の有無
1 PwC Japan 350,000 情報・通信  △
2 アビームコンサルティング 340,300 情報・通信  〇
3 グリーンランドリゾート 300,700 生活・サービス  ×
4 ミクシィ 300,000 生活・サービス
4 楽天 300,000 情報・通信
4 明和地所 300,000 住宅・建設・不動産
7 ディップ 293,794 生活・サービス
8 MSD 291,000 生活・サービス  〇
9 ハークスレイ 281,190 流通・外食
10 トライステージ 280,000 生活・サービス
11 日本IBM 279,400 情報・通信  〇
12 ハブ 278,000 流通・外食
13 フィールズ 275,000 生活・サービス
14 東京エレクトロン 274,300 エレクトロニクス  〇
15 NSD 274,000 情報・通信   〇
15 日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ 274,000 情報・通信  〇
17 ジャフコ 271,000 銀行・保険  ?
18 東京商工リサーチ 270,890 情報・通信
19 東建コーポレーション 270,000 住宅・建設・不動産
19 ゲンダイエージェンシー 270,000 生活・サービス  〇
19 松井証券 270,000 証券  〇
19 アインホールディングス 270,000 流通・外食  ?
19 SMBC日興証券 270,000 証券  〇
24 リゾートトラスト 269,500 生活・サービス  △
24 日本経済新聞社 269,500 情報・通信  〇
26 アルトナー 265,000 生活・サービス
26 日本高純度化学 265,000 エレクトロニクス  〇
28 MELDIAグループ 264,000 住宅・建設・不動産  △
28 プロシップ 264,000 情報・通信  △
30 ヤフー 261,508 情報・通信  〇

ではランキングの上位から見ていきましょう。

PwC Japan

まずは1位のPWCですが、こちらはhttps://job.career-tasu.jp/2019/corp/00052955/jobs/によると月給の35万は50時間分の一律時間外手当10万円含む、超過の場合は別途支給と記載されており、実態の初任給は25万円といえるでしょう。
この会社は初年度のモデル年収も掲載しており、525万だそうで新卒の初任給として高いということは間違いなさそうです。35万*12カ月で420万円なのでボーナスは105万程ということでしょうか。

アビームコンサルティング

2位のアビームコンサルティングはコンサルタント職の場合、学部卒 月給 340,300円、修士了 月給 370,300円 となっており、残業代についも特に記載がありませんでしたので、コンサルはプロジェクトごとに残業代のつけやすさが違うという点はありますが、これは別途支給されると考えれてよさそうです。

グリーンランドリゾート

グリーンランドリゾートは遊園地、ゴルフ場、ホテルを運営している会社で正直なところあまり高い給与を出せる業界ではない印象を受けます。実際に平均年収をみても396万(2017年12月)です。
採用ページをみると”役付手当92,300円、勤務手当46,400円含む”との記載があり、入社後すぐに役職者としての配属になるとのことです。これを考慮すると基本給は154,800円(2017年実績)となり、業界の中では高い方なのかもしれませんが、この会社を初任給ランキングに入れてしまうのは、少々問題があるのではないかと思います。

ミクシィ

続いてミクシィです。
ミクシィも初任給30万円の内訳を採用ページに掲載しています。

内訳としては、基本給 228,520円 ※ライフプラン手当を含む職務給 71,480円となっています。ライフプラン手当とは、確定拠出年金の拠出金等、社員の資産形成を目的に支給している手当で、職務給とは、時間外労働の有無に関わらず固定で支給される40時間分の時間外手当です。40時間を超えた部分は追加で支給があるとのことですが、これも基本給は22万8,000円としてみるのが通常の見方です。他の大手メーカーは別に支給される退職金の掛け金が含まれており、特別に高いわけではありませんし、ランキング外になります。

楽天

楽天についても採用ページで上記30万の内訳を開示しています。
300,000円(月次) 310,000円(院卒)※2016年度実績
300,000円の内訳:月額給与 227,849円+40時間分の固定残業代72,151円
で月40時間を超えた時間外労働については、別途時間外手当ありとのことでこちらも実態は22万で特別高いとはいえません。むしろ住宅手当がある大手企業よりも低いといえるでしょう。

昭和地所

マンション販売を展開している昭和地所も採用ページには営業・仕入部門についての給与で300,000円の内訳として固定残業代44時間90,000円含む、44時間を超える時間外労働は追加で支給との記載があります。実態の初任給は21万で高いとはいえませんね。
こちらもランキングからは外れます。

ディップ

続いて7位のディップです。

こちらも基本給:192,000円、営業手当:11,840円、みなし残業手当:59,864円
首都圏フレッシャーズ手当:入社1年目30,000円、入社2年目20,000円、入社3年目10,000円(世帯主の場合)となっています。
みなし残業手当には1か月あたり30時間分が含まれており、みなし残業時間を超えて残業した場合は、その超過分について、別途残業代を支給との記載があります。一律手当は含めるにしてもこちらも初任給はそれほど高い企業とはいえません。

MSD

上記の29万円という給与はMRのもので
学士 月額291,000円
修士 月額318,000円
博士 月額348,000円となっています。
生産技術職だと
高専 月額216,667円
学士 月額273,584円
修士 月額297,750円 となっております。裁量労働制の記載はなく、時間外勤務手当の記載があるので、別途残業代がでるかと思います。製薬会社であり、給与水準は高いでしょう。

ハークスレイ

ほっかほっか亭FCを運営する外食チェーンで、外食で給与が高いケースはあまりありません。
労働集約的な業界で人件費のアップは企業の利益にとって極めて影響が大きいからです。

超過勤務時間(38時間分)を固定残業代として支給するとの記載があり、残業時間と給与から逆算すると22万程が基本給になります。ハークスレイは外食としては給与は高い水準ですが、他の大手企業と比較すると標準的な水準です。

トライステージ

トライステージはテレビ通販などダイレクトマーケティングを支援する会社で初任給28万の内訳としては、基本給:206,487円、時間調整手当(45時間分):73,513円となっています。

平均年齢34歳で平均年収772万の会社で給与はしっかりもらえる会社のようです。

日本IBM

修士了:月給 291,300円、大学卒:月給 279,400円、高専卒:月給 252,100円となっており、残業代は別途支給されるようです。メーカーとしては高い水準です。

ハブ

ハブは英国風パブチェーンを運営する会社でHP上で基本給は20万という記載がありました。
サブマネジャー(店長代行)の例として
月給:283,000円(基本給+役割給+時間外・深夜手当+住宅手当)残業15Hの場合
年収:3,900,000円(月給+賞与3回)との記載がありました。こちらも実質の初任給は20万といえ、ランキング外となります。とはいえ、外食の中では優良な会社といえるでしょう。

フィールズ

フィールズはパチンコ・パチスロ販売を手掛ける会社で基本給275,000の内訳は基本給133,900と固定パフォーマンス給 141,100円となっています。
月45時間相当分の固定残業代として、71,800円を支給し、超過分は別途支給とのことでした。基本給13万となっていますが、残業代の計算根拠は逆算すると20万程になっています。
こちらもランキングからは除外した方がいいでしょう。

東京エレクトロン

東京エレクトロンは半導体製造装置大手メーカーで基本給は博士了:243,700円、修士了:205,500円、学部・高専専攻科卒:190,300円となっており、地域手当がそれぞれ博士了:13,000円~95,000円、修士了:13,000円~84,000円、学部・高専専攻科卒:13,000円~84,000円支給されるようです。
残業代は別途となっており、基本給は低めですが、初任給27万程となるようです。

NSD

NSDは金融業向けを得意とする独立系ソフトウエア開発会社で東京勤務者については修士了は月給28万円、大卒は月給27万4,000円となっています。地域手当が大きいようで東京地区 8万円となっており、実質の基本給は20万円程度です。ただ、残業代は別途支給のため、初任給は27万4,000円とカウントして良さそうです。

日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ

タタコンサルタンシーサービシズと三菱商事の合弁会社で
月額 大卒:274,000円、院卒:287,000円(2017年度実績)となっています。残業代は別途支給されるようで、給与水準は高めです。子会社や合弁会社は親会社の給与水準以上にはなりにくいので、給与水準が高い三菱商事の傘下会社は業界平均よりも高くなる傾向にあるかと思います。

ジャフコ

ジャフコはベンチャーキャピタル大手で採用HPをみると大学卒 210,000円、 修士了 240,000円との記載があり、上記の27万程という数字は何らかの手当を含んだ数字かと思います。給与水準は高い業界ですが、ソースがなく、本当の初任給はいくらなのかわかりませんでした。ちなみに平均年収は1,109万です。

東京商工リサーチ

大学院卒は月給269,150円、大学卒は月給251,890円となっており、一律外勤手当26,000円と一律時間外みなし手当(院卒の場合30時間分31,400円、大卒の場合32時間分29,240円)を含んだ数字です。超える分は追加支給されるようですが、一律手当の時間をみると1時間あたり1,000円程になっており、残業代の計算根拠となる基本給がかなり低めなのではないかと思います。

東建コーポレーション

東建コーポレーションは賃貸マンション建設請負会社で大学卒の場合の月給270,000円の内訳は固定残業代55.67時間、80,000円を含む形となっています。固定残業代は一律「営業手当」として支給。超える時間外労働は追加で支給されます。実質の基本給は19万となります。

ゲンダイエージェンシー

ゲンダイエージェンシーはパチンコホール向け広告制作会社で月給270,000円の内訳は基本給249,500円+一律生涯設計手当20,500円となっており、残業代は別途支給されるようなので、そのままに受け取ってよさそうです。
一律生涯設計手当は名前から想像するに退職金の前払いもようなものでしょうか。

松井証券

松井証券はネット証券大手で学卒 :月給270,000円、院了 :月給276,000円となっており、残業代は別途支給されます。
賞与の金額は少な目のようですが、基本給は高めです。

アインホールディングス

アインホールディングスは調剤薬局最大手の持株会社で薬剤師については月給245,000円~355,000円となっていますが、総合職の初任給は不明でした。
ちなみに事業会社のアインファーマシーズは大学・大学院卒 月給18万5000円~20万5000円となっています。

SMBC日興証券

プロフェッショナル社員 クラスII Aコースの場合は大卒・院卒の場合初任給月給28.7万円で
退職金前払給 一律3.7万円を含んでいますが、残業代は別途支給となっています。

リゾートトラスト

会員制リゾートホテル最大手の会社で大学卒の初任給269,500円の内訳には営業手当として固定残業代44,000円(残業25時間勤務相当分)が含まれており、25時間を超える時間外労働は追加で支給となっています。

日本経済新聞社

2017年4月入社実績によると大学卒 月給24万1,500円、大学院卒 月給25万8,000円
となっています。上記の26万には住居費補助:月額2万4,000円と住居費補助賃貸加算:賃貸物件入居者に月額3,000円 が含まれているかと思います。残業代は別途支給となっています。

アルトナー

アルトナーは技術者派遣が主力の会社で大学卒の場合265,000円の内訳として
HPをみるとグレード給  194,000円、住宅手当(自宅) 20,000円~
エリアフリー手当20,000円~、初任給合計 234,000円~となっており、初任給は23万と換算した方がよさそうです。

日本高純度化学

貴金属めっき用薬品の開発・販売を行っている化学メーカーで学部卒の初任給が265,000円となっており、残業代は別途支給されるようです。

MELDIAグループ

分譲住宅,戸建,マンション,注文住宅の建設・販売を行っているMELDIAグループの主要会社である三栄建築設計の場合ですが、大学卒:月給264,000円(みなし残業代66,300円含む)となっており、こちらもみなし残業が含まれた給与になっています。

プロシップ

プロシップは固定資産システム、販売管理システム開発を行っているソフトウェアメーカーで大卒の場合月給280,000円(固定残業手当40時間分68,000円含む)となっており、こちらもみなし残業代が含まれています。

ヤフー

ヤフーは珍しく採用ページで目安の年収を提示しています。学部卒の場合は
約430万円(基準給与219,000円/月+25時間相当分の固定時間外手当42,508円/月+賞与等)となっています。

年収ランキング

順位 社名 初任給 業種
1 日本商業開発 398,000円 不動産
2 アビームコンサルティング 340,300円 情報・通信
3 Klab 300,000円
4 MSD 291,000円 生活・サービス
5 日本IBM 279,400円 情報・通信
6 東京エレクトロン 274,300円 エレクトロニクス
7 NSD 274,000円 情報・通信
8 日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ 274,000円 情報・通信
9 ジャフコ 271,000円 銀行・保険
10 ゲンダイエージェンシー 270,000円 生活・サービス
11 松井証券 270,000円 証券
12 アインホールディングス 270,000円 流通・外食
13 SMBC日興証券 270,000円 証券
14 日本経済新聞社 269,500円 情報・通信
15 日本高純度化学 265,000円 エレクトロニクス
16 小学館 260,300円 情報・通信
17 丸文 260,200円 エレクトロニクス
18 ユーザーローカル 260,000円 情報・通信
19 パラカ 260,000円 住宅・建設・不動産
20 読売新聞社 260,000円 情報・通信
21 FPG 255,000円 銀行・保険
22 三菱商事 255,000円 商社
23 ラウンドワン 254,000円 生活・サービス
24 生化学工業 252,000円 生活・サービス
25 昭和シェル石油 250,420円 素材・エネルギー
26 セコムグループ 250,300円 生活・サービス
27 PwC Japan 250,000円 情報・通信
28 日本マクドナルドホールディングス 250,000円 流通・外食
28 ペッパーフードサービス 250,000円 流通・外食
28 オーウイル 250,000円 商社
28 プレサンスコーポレーション 250,000円 住宅・建設・不動産
28 グッドコムアセット 250,000円 住宅・建設・不動産
28 プロトコーポレーション 250,000円 生活・サービス
28 SBIホールディングス 250,000円 生活・サービス
28 エフ・ジェー・ネクスト 250,000円 住宅・建設・不動産
28 スカパーJSAT 250,000円 情報・通信

日経新聞の初任給ランキングを元に修正後の年収ランキングを作成しました。

作成方法としては、日経新聞の年収ランキングの内、みなし残業や固定残業代を除くとランキング外になる会社を除外したのと日経新聞には乗っていないが、公式HPを見てランキングに乗ってくるはずの企業を追加しました。

上記のスカパーJSATが日経新聞のランキングでは72位なので、半分以上の会社がみなし残業代含みで初任給ランキングに載っていたことになります。

まだまだ足りない部分はあるかと思いますが、多少は役立つランキングとなったはずです。

以下一部の会社に触れます。

日本商業開発

トップは初任給50万で話題になった会社です。こちらの会社はみなし残業制をとっていますが基本給 398,000円に30時間分の超過勤務手当 102,000円があり、30時間/月を越えた時間外労働については追加支給するとのことでみなし残業を差し引いてもトップの会社です。
あまり有名な会社ではなく、ブラックなのでは?等疑われる方もいるようですが、JINUSHIビジネスというビジネスモデルを特徴としており、ちゃんとした会社です。
土地を買い、土地をテナントに貸す。
そしてテナントに建物は建ててもらい、リスクは日本商業開発では負担しない、貸した土地を利回り商品と投資家にうるというビジネス形態になっています。
怪しい会社なのではと思う方はいるかと思いますので、下記で記事を書きました。

新卒初任給50万 日本商業開発は怪しい会社/ブラックなのか?

小学館

小学館は非上場なので平均年収は正確なところはわかりませんが、口コミや知り合いの話を聞く限り平均年収1,000万を軽く超す高年収企業で、初任給も高いです。

その他、マクドナルドやペッパーフードサービスが外食産業の中にあって健闘しており、驚きました。

又、三菱商事や昭和シェル石油、スカパーJSAT等年収ランキングにも顔を出すような会社もようやく出てきました。

番外編

上記のランキングには出てきませんが、より高い初任給の会社は外資系を中心に存在します。

日本マイクロソフト

2017年4月入社の新卒初任給が学卒基本年俸570万円(月例給与47万5,000円)、院卒基本年俸590万円(月例給与49万3,000円)

2018年4月入社は、学卒基本年俸 590 万円 (月例給与 493,000 円)、院卒基本年俸 610 万円 (月例給与 509,000 円)

2019年4月入社は、学卒基本年俸 620 万円 (月例給与 517,000 円)、院卒基本年俸 640 万円 (月例給与 534,000 円)

上記のランキングの会社がかすんで見える程の待遇です。

毎年2万円程初任給があがっており、日系企業がベア2千円、3千円で騒いでいるのが恥ずかしくなるほどです。

Amazonジャパン

基本給35万以上(2018年4月)

マイクロソフトに比べると給与は劣りますが、高い基本給です。ただ、ボーナスはなく、ストックオプションで付与という形になっていることに注意が必要です。

初任給ランキングを活用する上での注意点

初任給ランキングをより実態に合わせた形で作りましたが、活用する上での注意点があります。

みかけの初任給に騙されないようにしましょう。

みなし残業制や裁量労働制に注意する

みかけの給与は高く見えますが、みなし残業制(固定残業代をとっている会社は残業がほとんどないということはあまりなく、多くはそれに近い残業となることが多いです。
又、みなし残業分を超えた部分について追加の残業代の支給があるかどうかを確認しましょう。
追加で支給がある場合は求職者にとっては有利な条件なので、大抵求人票にかいてあります。
実際の残業がどの程度なのか確認するのも重要です。

所定労働時間にも気を配ろう

法定の所定労働時間は8時間ですが、総合商社系は7時間15分、銀行は7時間30分、メーカーは7時間45分等企業によって1日の労働時間が違う場合があります。
例えば、初任給20万の場合でも1日の所定労働時間が7時間の場合と1日8時間の場合で比較してみましょう。

勤務時間は9時勤務開始で7時間の場合は17時終業、8時間の場合は18時終業となります。
同じ18時に帰宅する場合、7時間勤務の会社に勤めている方は1時間残業がつきます。
1カ月が20営業日とすると7時間勤務と8時間勤務の場合で同じ時間に帰っているのにも関わらず、20時間の残業時間の差がでてくるのです。
所定労働時間は残業単価(基本給÷所定労働時間×割増率)の計算の基礎にもなり、意外と大きな差になるので、みかけの初任給に惑わされないようにしましょう。

初任給に手当が含まれていないか純粋な基本給に注意

基本給自体の金額にも注意しましょう。
会社によっては基本給といながら、初任給に役職手当や年功手当、ライフプラン手当といったよくわからない名称の手当が含まれていることがあります。
そういった会社の場合、残業手当の計算基礎が手当が除かれた金額になっていることがあります。

又、賞与6か月分といいながら、実は手当を含んだ金額6か月分ではなく、基本給部分のみに6カ月掛けた金額ということだったということもあります。
具体的に基本給が20万の会社と初任給20万(基本給15万+○○手当5万)の会社をみてみましょう。

残業は30時間とし、ボーナスは基本給の6か月分とします。

基本給 ○○手当 残業単価 残業代 ボーナス 年収
A社 200,000 0 1562.5 46,875 1,200,000 4,162,500
B社 150,000 50,000 1,172 35,156 900,000 3,121,875

残業単価は営業日数を20日と仮定し、割増率を法定の125%をかけて算出しています。

そうすると基本給が20万の会社A社と初任給20万(基本給15万+○○手当5万)B社を比較すると
年収にして1,040,625円と百万円以上、実に25%の差が出てしまうのです。

そういった意味でも純粋な基本給の金額というのは重要なので、必ずチェックしておきましょう。
なお、みなし残業制の場合もみなし残業代は基本給にはならないのが一般的です。

初任給ランキングは月額の給与にのみしか反映していない

初任給ランキングは基本給と一律の手当(地域手当等)のみを反映したもので、ボーナスの金額の大きさや住宅手当の金額、その他の福利厚生、年金制度の有無など会社からの報酬のほんの一部のみを反映したものです。
上記の中にも月額は高いが、ボーナスの金額が少ない会社が含まれています。

初任給よりも将来の伸びしろの方が重要

短期的には初任給は高い方がいいですが、社会人生活は40年近くに及びます。

その中で1年目の給与のインパクトは非常に小さいものです。それよりも10年後どれくらい伸びているかの方が重要になりますし、長く働ける会社かまたは転職するにしてもスキルを伸ばせる会社かという方が重要になります。

初任給が高い方がスタート地点が高いので、その後の給与も高い可能性が高いですが、中には初任給は低いが、その後30歳ぐらいになるとぐっと伸びてくるタイプの会社もあります。

そのあたりは、よく調査した方がいいでしょう。
当サイトでも会社の年収事例を扱っていますので、参考にしてください。

又、就職活動中の学生の方向けの就活効率化サービスをまとめています。
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