【就職・転職】オリンパスの企業研究と将来性

オリンパス 業績推移精密機器メーカー
出典:https://www.olympus.co.jp/company/profile/top.html

前回、800万以上の優良医療機器メーカーとして紹介しましたオリンパスに就職・転職するのであれば知っておきたい企業業研究に役立つ

・どういった事業を運営している会社なのか
・事業ごとの売上・利益構成はどうなっているのか

といった情報をまとめました。

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オリンパスの業績推移

まずオリンパスの連結全体の業績の推移をまとめました。
■業績推移 (単位:百万)
決算期売上高営業利益経常利益当期利益営業利益率
2008/031,128,875112,82697,31254,62510.0%
2009/03980,80342,72225,679-50,5614.4%
2010/03883,08661,16046,07552,5276.9%
2011/03847,10538,37923,2153,8664.5%
2012/03848,54835,51817,865-48,9854.2%
2013/03743,85135,07713,0468,0204.7%
2014/03713,28673,44550,91313,62710.3%
2015/03764,67190,96272,782-8,73711.9%
2016/03804,578104,46490,89862,59413.0%
2017/03748,05076,48762,14978,19110.2%
オリンパス業績推移

 

オリンパス 業績推移

出典:https://www.olympus.co.jp/company/profile/top.html

成長性について

2008年の売上高、営業利益を100とすると2017年の売上高、営業利益はそれぞれ66.3、67.8と7割以下の水準に留まっています。
この数字を単純に見る限り成長性が高いとはいえません。
ただ2008年と2017年の財務諸表を並べてみてみると確かに売上高は減少しておりますが、粗利率が大幅によくなっており、人件費総額は大きく増加し、販管費率は35%→55%となっており、研究開発には売上高の10%をつかっていますが、販管比率の大幅な上昇を吸収して営業利益率は維持しているという点がみえてきます。
給与も増やしてますし、メーカーにとって重要な研究開発にも力を入れているようで一概に売上高、営業利益が減少しているから社員の待遇も維持できないというわけではないでしょう。
2008/32017/3
売上高1,128,875748,050
売上原価619,396256,708
売上総利益509,479491,342
粗利率45.1%65.7%
販管費396,856414,855
販管費比率35%55%
 内、給与手当104,921133,825
 賞与28,11130,202
 内、退職給付費用3,0989,823
人件費(販管費)計136,130173,850
研究開発費65,92879,178
研究開発比率5.8%10.6%

 

収益性について

直近は利益成長が停滞気味ではありますが、営業利益率が10%を超えており、メーカーの中では高収益体質であるといえます。
会計不祥事を乗り越えて、業績も回復しています。やはり技術力やブランド等の独自の強みを持っている企業は強いです。
近年ですと東芝が会計不祥事を起こしていますが、競争力のある事業を売却しており、その後に何が残るのか…という感想です。

一人当たり売上

一人当たり売上高、営業利益を計算すると以下の通りです。
■一人当たり売上高・営業利益(単位:百万)
決算期売上/人営業利益/人経常利益/人
2014.0323.22.41.7
2015.0324.22.92.3
2016.0324.13.12.7
2017.0321.62.21.8
一人当たり売上高については、一人当たりどれだけ売上を立てているか見る指標で業界ごとに水準が異なりますが、一人当たりどれだけの給与が払えるかをみるとに有用と考えています。商工業実態基本調査によると製造業かつ大手企業の1人当たりの売上高は5113万円ですが、オリンパスの一人当たり売上高をみると2千万前半で高いとはいえません。
一人当たり営業利益でみると2百万程しかなく、これ以上従業員の給与を上げるのは難しいのではないかと思います。オリンパスは、21年の中期経営計画でこの一人当たり営業利益を420万以上に引上げようとしていますが、どうなるでしょうか。

セグメント別の業績

一般消費者にとっては、昔はオリンパスというとデジタルカメラがなじみがあるものでしたが、今のセグメント別の売上構成がどうなっているのかみてみましょう。

オリンパス セグメント別売上

出典:https://www.olympus.co.jp/company/profile/top.html

医療事業が75%超とほぼ医療事業から構成されており、その中でも内視鏡が56%を占めています。全体の売上から見ても内視鏡の売上が40%超であり、医療向けの消化器内視鏡は世界シェアの7割を握っており、内視鏡に強みがある会社といえます。

強みである消化器内視鏡は、高齢化が進む中で検査数は増えるでしょうし、安定成長できるかと思います。又、外科の内視鏡や処置具を伸ばそうとしており、市場の成長を取り込めれば成長していけるかと思います。

従業員数売上高営業利益利益率売上/人営業利益/人
医療18,757570,398114,70320.1%30.46.1
科学3,96497,3705,9276.1%24.61.5
映像5,72762,8241530.2%11.00.0
その他、全社6,239

セグメント別にみると医療セグメントだけみると営業利益率20%を超えており、素晴らしい企業ですが、他の事業特にカメラ事業が足をひっぱっています。

一人当たり売上も医療事業だけみると3,000万を超えています。ボーナスは医療事業とカメラ事業でかなり差がついているのではなかろうかと思います。
ボーナスについては事業部ごとの業績によりかなり差がつく会社と全体の業績でボーナスが決まり、事業部ごとの金額に大きく差がつかない会社がありますが、時代の流れとして成果主義になりつつありますので、事業部ごとに差がついてくる会社が多いです。
どの事業が有望でどの事業に入りたいのか入社前に明確にしておく、聞いておく必要があるでしょう。

財務面の安全性

就職する会社が倒産や又は財務状態が悪化して他の企業に買収されたら元も子もありません。

就職しようとする会社がどのような財政状態なのか把握しておくことも必要です。

■自己資本比率の推移

決算期自己資本比率ROEROA
2008/326.2%23.5%4.49%
2015/332.9%-2.46%-0.81%
2016/338.2%16.37%6.26%
2017/343.3%18.23%7.89%

自己資本比率は2008年には30%を切る水準まで落ち込みましたが、直近では40%を超えており、製造業としては問題ない数字です。
ROEとROAは参考までに載せましたが、高めの数字となっています。

■キャッシュ・フローの推移

決算期
営業CF投資CFFCF財務CF現金・現金同等物
2008/0388,204-274,104-185,900134,401119,842
2009/0336,864-15,96420,900-3,751132,720
2010/0376,245-20,96755,27817,355203,013
2011/0330,46919,00349,472-37,359210,385
2012/0330,889-35,735-4,846-5,761198,661
2013/0325,23333,45558,688-42,436225,782
2014/0372,388-20,27352,115-39,693251,344
2015/0366,811-39,61227,199-70,185209,809
2016/0348,621-52,897-4,276-33,870166,323
2017/0390,194-8,30581,889-44,244199,431

オリンパスキャッシュ・フローの推移

2017年3月の有利子負債は、286,357百万円で現金同等物よりも多く、キャッシュリッチな企業とまではいえません。しかし、FCFは赤字の期もありますが、2008年を除いては、キャッシュ・フローも安定して稼いでおり、安定度が高い企業といえます。

まとめ

少子高齢化という時代の流れに乗っており、強い製品をもっていることから今後も生き残っていく企業かと思います。
ただし、製造業であり、売上と比較して従業員数が多く、総合商社や大手金融レベルの給与はもらえません。
仕事をそこそこ頑張って、ワークライフバランスを充実させ安定した生活を送りたい方にとっては素晴らしい企業かと思います。

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