NTTデータの業績推移と今後の将来性について調査しました。
転職や就職をするにあたり、知っておくべき情報かと思いますので、お役立てください。
NTTデータってどんな会社?
NTTデータはNTTのデータ通信事業本部を源流として1988年にエヌ・ティ・ティ・データ通信株式会社として分離独立したNTT傘下の東証一部上場のSI専業大手企業です。
1995年に上場し、1998年に現在の名称である株式会社エヌ・ティ・ティ・データに商号変更しています。
省庁や金融機関に強みをもっており、消費者にとってはなじみ薄いBtoBのビジネスを行っています。近年は積極的に海外M&Aを行っており、16年には米デルのITサービス会社を買収しています。
NTTデータの業績推移
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 営業利益率 |
---|---|---|---|---|
2008/3 | 1,074,405 | 95,911 | 94,342 | 8.9% |
2009/3 | 1,139,092 | 98,546 | 95,552 | 8.7% |
2010/3 | 1,142,940 | 81,689 | 75,722 | 7.1% |
2011/3 | 1,161,962 | 78,306 | 75,779 | 6.7% |
2012/3 | 1,251,177 | 80,416 | 75,588 | 6.4% |
2013/3 | 1,301,941 | 85,696 | 81,870 | 6.6% |
2014/3 | 1,343,772 | 62,583 | 62,153 | 4.7% |
2015/3 | 1,511,812 | 84,013 | 77,909 | 5.6% |
2016/3 | 1,614,897 | 100,885 | 98,158 | 6.2% |
2017/3 | 1,732,473 | 117,109 | 112,993 | 6.8% |
従業員数をみると2008年はNTTデータグループ連結全体で23,080名だったのが、2017年には111,664名と大幅増加しており、成長したというよりもM&Aにより膨張したという方が正しいのかもしれません。
決算期 | 売上/人 | 営業利益/人 | 経常利益/人 |
---|---|---|---|
2008/3 | 46.6 | 4.2 | 4.1 |
2017/3 | 15.5 | 1.0 | 1.0 |
決算期 | 売上 | 営業利益 | 経常利益 | 営業利益率 |
---|---|---|---|---|
2008/3 | 859,755 | 79,278 | 75,803 | 9.2% |
2017/3 | 860,900 | 86,854 | 74,513 | 10% |
従業員はざっくり国内35,000人、海外75,000人で海外の方が従業員が多く、特にインドの従業員は2万人を超えています。一人当たり売上が大きく下がっているのは、こういった人件費が低い地域の構成が高いことも一因として考えられます。
セグメント別の業績
次にセグメント構成をみてみましょう。
NTTデータの売上はグローバル3割、金融3割、公共社会2割、法人・ソリューション2割とバランスよく構成されています。
グローバルは、売上の3割を占めていますが、赤字幅が拡大しており、連結全体の足を引っ張っています。
金融は銀行、保険会社、証券会社等を顧客としており、NTTデータは国内トップクラスのベンダーです。
公共・社会も同じく3割程度の売上構成で中央府省や地方自治体と、通信、電力、ガス、水道等の社会インフラ向けのITサービスを提供しています。
法人・ソリューションは製造業や流通・サービス業向けITサービスを提供しており売上は2割程ですが、利益率は最も高く稼ぎ頭のセグメントとなっています。
財務面の安全性
将来性
NTTデータは企業規模が大きすぎて将来性は正直なところわかりません。
IR資料には28年連続増収がアピールされておりますが、単体をみると2000年頃からほぼ横ばいで増収となっているのはM&Aを積極的にしている国内子会社と海外グループ会社で特に海外の買収の効果が大きいです。
国内は安定していますが、大きな成長は見込めないかと思います。
今のところ、買収はうまくいっているようには見えず、利益率自体は下がってきており、買収先をうまくコントロールして、黒字化できるかが鍵を握っています。
コメント