道路地図や旅行ガイド(まっぷる)などで知られる出版社である昭文社が希望退職者の募集を発表しました。昭文社は1960年創業の老舗の出版社で独自で開発した地図・ガイドデータベースを中核として、その情報を活用した地図・雑誌・ガイドブックの制作、出版販売が主な事業の会社です。
昭文社の早期退職の概要
昭文社のニュースリリースによると早期退職募集の理由は以下の通りです。
対象者: 45歳以上の従業員(一部グループ会社を除く)
退職日: 平成31年3月31日
募集人数: 80名程度
募集期間: 平成31年2月1日~平成31年2月28日
優遇措置: 希望退職者に対し、退職日時点における会社都合退職金に加え、特別加算金の
支給を行うとともに、再就職支援を行う
早期退職募集の理由は簡単にいうと以下の通りです
・当社の主力事業である出版事業および電子事業の業績悪化が続いている
・そのような状況を脱すべく新規事業である旅ナカ事業への転換を図る注力中
・その中で既存事業の人材が新規事業への転換を図るには、高コストな高齢人材、人員数が適性でない
大体大手企業が希望退職を募るときは、45歳以上が多くなっています。
又、通常の退職金に加えて、割増退職金を支払うのが一般的です。
募集期間が1ヵ月と短くなっておりますね。
又、昭文社は全体の人数が2018年3月の有価証券報告書によると322名なので、実に社員の25%程度を大幅に削減するという思い切ったことをしています。
実際に応募した人数と割増退職金の金額
では上記のような条件で募集80名に対して応募した方はどの程度いたのでしょうか。
昭文社のIRによると応募者数96名と募集80名を上回る応募があったようです。
又、当IRには特別加算金及び再就職支援費用4億12百万円と記載されていますので、
4億12百万円を人数でわると一人当たりの割増退職金が4,291,667円となります。
大手企業がリストラするときは、1千万を超えているケースが多いので、それほど多くはない金額かと思います。
昭文社は、2018年3月の有価証券報告書によると
平均勤続年数 20.7年、平均年収 612万
の会社なので、それほど給与は高いとはいえないですが、勤続年数が20年を超えていることを考えると社員にとっては働きやすい会社だったと想定され、終身雇用とおもっていた日系企業で突然40代で転職市場に放り出されるリスクを感じます。
このような事態は常に想定しておき、自分のスキルを磨くことが重要でしょう。
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