富士通 リストラの概要と割増退職金の金額

雲と飛行機早期退職

富士通が早期退職制度のニュースリリースを公表しました。

富士通の早期退職制度の概要と割増退職金の金額がいくらかについてまとめました。
他の大企業と同様、45歳以上がターゲットになっており、だれもが薄々気が付いていたことと思いますが、日本の終身雇用も終わりを迎えているのではないかと思います。
このような早期退職制度、リストラの実施人数や頻度、割増退職金の金額、ターゲットとなる層を抑えておくことはこれから就職・転職しようとする方のリスクの把握に役立ちます。

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富士通の早期退職制度の概要

2019年実施

対象者:富士通および富士通国内グループ会社の間接/支援部門に所属する45歳以上の正規従業員、定年後再雇用従業員で、2019年1月31日までに応募した者(2,850名)
退職日: 2019年3月31日
優遇措置: 通常の退職金に割増退職金の加算を実施。さらに、再就職支援会社を通じた再就職支援

出典: 2018年2月19日 「成長に向けたリソースシフト」の実施に伴う費用計上に関するお知らせ

‘http://pr.fujitsu.com/jp/news/2019/02/19.pdf

対象は45歳以上となっており、間接部門で転職市場に放り出された方が待遇を維持して転職できるかというと難しいと思います。

2022年実施

対象者:当社および当社の国内グループ会社に所属する主に 50 歳以上の幹部社員(正規従業員、
定年後再雇用従業員)で 2022 年 2 月 28 日までに応募した者(3,031 名)
退職日: 2022年3月31日
優遇措置: 退職金に特別加算を実施
再就職支援会社を通じた再就職支援サービスを提供

出典: 2022年3月8日 連結業績予想の修正に関するお知らせ

実際に応募した人数と割増退職金の金額

2019年実施

応募人数: 2,850名
割増退職金総額: 約461億円

割増退職金は一人当たりで1,600万円と悪くない条件です。

2022年実施

応募人数: 3,031名
割増退職金総額: 約650億円
一人当たりで換算すると約2,100万円となります。
2019年実施のリストラに比べると50代以上と年齢があがっていることや対象が幹部社員となっており、管理職が対象となっていることから金額が多めになっているものと推察されます。

富士通の平均年収は790万円(2018年3月期)と悪くはないのですが、平均年齢は43.3歳と高めで、若いうちは低めの給与体系となっています。

富士通は、若いうちは大企業としては給与が安く、30代後半ぐらいから給与が上がってくる給与体系のため、若いうちは薄給で我慢して、ある程度年次を重ねてくると報われるという年功序列型の給与体系は、終身雇用が確保されているが故、許容されていた面もあると思うので、優秀な若手が流出していくのではないかと思います。
勤め続けた方にとっては、40代後半や50代でリストラされるというのは、かなりきつい内容です。
もはや終身雇用は続けられないと考えて、会社に依存するのではなく、個人として転職市場でのスキルの市場価値を意識して働くことが必要でしょう。

コメント

  1. だいむ より:

    その通り。私も対象者ですが施策としては正しい。